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amazee.ioのcommonsイメージを使った独自アプリのコンテナ開発効率化

commonsイメージを使った独自アプリのビルドとデプロイ

はじめに

現在のシステム開発において、コンテナ技術を利用して効率的な開発環境を確保することは、重要な要素となっています。弊社が提供する「amazee.io」は、コンテナベースのデプロイメントプラットフォームを提供し、基本的に、コンテナとして動くアプリケーションであれば何でもデプロイすることができます。DrupalやWordPressなどのCMSはもちろんのこと、事前に生成した静的ウェブサイト、Laravel、django、Ruby on Rails、Next.js等で作ったアプリもデプロイできます。amazee.ioからアプリ、ミドルウェアのコンテナイメージ、デプロイ用のテンプレートも提供していますので、簡単に使い始めることができます。

amazee.ioが提供するイメージを使わずとも、dockerhubなどで公開されているイメージであれば利用できますが、もし、独自にアプリやミドルウェアのコンテナを作成したい場合は、”commons”という共通のベースイメージも用意されています。

commonsイメージとは?

amazee.ioが提供する「commons」Dockerイメージは、Alpine Linuxをベースとした軽量のイメージです。Alpine Linuxは、その小さなサイズとセキュリティの強さで知られており、多くのコンテナ化されたアプリケーションのベースとして利用されています。commonsイメージは、これを基にしながら、開発者がアプリケーションイメージをビルドするための基本イメージとしての役割を果たします。

このイメージ自体は特定の機能を持っておらず、他のイメージをビルドするための土台として機能します。Lagoon内で使用されるすべてのAlpineベースのイメージは、commonsイメージからコンポーネントを継承しており、これにより一貫性のある環境を提供します。

commonsイメージの特長

commonsイメージには、いくつかの便利なツールが事前に組み込まれており、これらのツールはアプリケーションのデプロイメントと管理を効率化します。以下に主要なツールとその機能を紹介します。

  • docker-sleep:
    • これは標準化された1時間のスリープ機能を提供します。開発者がデバッグやテストの際に一時的にコンテナを停止させたい場合に便利です。
  • fix-permissions:
    • 指定したディレクトリのパーミッションを自動的に全グループの読み書き可能に変更するツールです。これにより、ファイルシステムのパーミッションに関する問題を迅速に解決できます。
  • wait-for:
    • このスクリプトは、サービスが正しい順序で起動することを確認します。特に、依存関係がある複数のサービスを同時に起動する際に役立ちます。このツールは、Eficodeのwait-forスクリプトを基にしています。
  • entrypoint-readiness:
    • このツールは、長時間実行されるエントリーポイントが完了したことを確認するために使用されます。これにより、エントリーポイントが完了するまで次の操作が実行されないように制御できます。
  • entrypoints:
    • /lagoon/entrypoints/* ディレクトリ内のすべてのエントリーポイントを読み込むスクリプトです。これにより、エントリーポイントの実行順序を管理できます。

また、PID 1 のプロセスには、デフォルトのシグナルハンドリングの機能と、子プロセスを正常に終了させる機能が求められますが、commonsイメージでは、ENTRYPOINTとして /sbin/tini プロセスを指定することで、その機能を実装しています。

commonsイメージを利用するメリット

commonsイメージを利用することで、エンタープライズ企業はアプリケーション開発とデプロイメントの効率を大幅に向上させることができます。以下に、その具体的なメリットを3点、ご紹介します。

  1. 一貫性のある開発環境の提供:

    commonsイメージは、Alpine Linuxをベースにしており、軽量で高速な動作が特徴です。このイメージをベースにすることで、開発者は一貫した開発環境を手に入れることができ、異なる開発者間での環境依存問題を減少させることができます。

  2. 簡単なカスタマイズと拡張:

    Commonsイメージはベースイメージとして設計されているため、独自のアプリケーションイメージを構築する際に必要なカスタマイズが容易です。開発者は、自身のアプリケーションに必要なパッケージや設定を追加するだけで、すぐに独自のコンテナイメージを作成できます。

  3. セキュリティとパフォーマンスの向上:

    Alpine Linuxのセキュリティ強化と軽量構造により、commonsイメージは高いセキュリティとパフォーマンスを実現しています。これは、エンタープライズ企業が求めるセキュリティ要件を満たしながら、リソースの効率的な利用を可能にします。

まとめ

amazee.ioのcommons Dockerイメージは、amazee.io上で、エンタープライズ企業が独自にアプリケーションイメージを作成するためのベースイメージとして利用できます。Alpineベースの軽量イメージとして、開発者に柔軟なカスタマイズ、セキュリティとパフォーマンスの向上などの利点をもたらします。

エンタープライズ企業にとって、amazee.ioは、デプロイ環境の一元化、効率的なアプリ開発環境、インフラ作業削減をもたらす、優れたPaaSソリューションです。ぜひ、この機会にamazee.ioを試し、その効果を体感してみてください。