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Drupal Starshotの製品戦略紹介

Drupal Starshotの製品戦略紹介
目次

この記事は「Introducing Drupal Starshot's product strategy」の翻訳記事です。

「Drupal Starshotの狙いは、中堅市場のマーケターを惹き付けることです。その実現のために、すぐに使えるマーケティングのベストプラクティス、ユーザーフレンドリーなツール、AI主導のサイト構築機能を提供するとともに、同時にDrupal Coreが持つ多くの利点を活用します。」

今回Drupal Starshotの製品戦略の初版を共有できることを嬉しく思います。資料は、Drupal Starshotの開発とマーケティングを導くことを目的としています。詳細は、完全版のDrupal Starshot製品戦略(PDF、8MB)をご覧ください。
この戦略資料は、Drupal StarshotリーダーシップチームDrupal Starshot諮問委員会Drupal Coreコミッターの協力の結果です。また、マーケターによるテストおよびフィードバック・評価も行いました。

Drupal StarshotとDrupal Core

Drupal Starshotは、Drupal Coreの可能性を広げるイニシアチブの仮称です。Drupal Starshotは、マーケターに対してより幅広いプロジェクト予算に対してDrupalをより魅力的にすることを目指しています。最終的な目標は、Drupalの採用を増やし、主要CMSとしてのDrupalの地位を強化し、 オープンWebを推進することです。
詳細については、DrupalCon Portlandでの基調講演をご覧ください。
特筆すべきは、Drupal StarshotとDrupal Coreは別々の、しかし補完的な製品戦略を持つという点です。Drupal Starshotはマーケターの能力強化と中堅市場でのDrupalの存在感の拡大に焦点を当て、Drupal Coreは開発者および技術的知識を有するユーザーのニーズを優先します。Drupal Coreの製品戦略については、完成次第、ブログ記事で詳しく述べる予定です。これら2つの戦略が統合することで、製品としてのDrupalの包括的なビジョンを形成します。

なぜ製品戦略が必要なのか?

目標、ターゲット層および必要な機能を定義することで、コミュニティーのコントリビューターをより効果的に導き、全員が共通のビジョンに向かって作業できるようになります。この製品戦略は、開発ロードマップ、マーケティング活動、Drupal認定パートナーの支援など、多くの基盤となります。

Drupal Starshot製品戦略の要点

詳細な製品戦略については、完全版のDrupal Starshot製品戦略(PDF、8MB)をご覧ください。以下は要約です。
Drupal Starshotが目指すのは、優れたデジタルエクスペリエンスを構築したいマーケター向けの模範的な基準となることです。
2つの戦略的転換に焦点を当てて、Drupalの影響力を拡大したいと考えています:

  1. コンテンツクリエイター、マーケター、Webマネージャー、Webデザイナーを Drupal の優先的なターゲットとし、彼らが独立してWebサイトを構築できることを目指します。ここで重要となる目標は、これらのマーケティング専門家が開発者に頼ることなく、またはコマンドラインやIDEを使用せずに独立してWebサイトを構築・管理できるようにすることです。
  2. 中堅市場セグメントでのDrupalの存在感を拡大し、総予算30,000〜120,000米ドル(25,000〜100,000ユーロ)[1]のプロジェクトをターゲットにします。

Drupal Starshotは、以下の特徴で競合製品と差別化します:

  1. マーケター向けに考え抜かれたプラットフォーム。使いやすさと柔軟性のバランスを取り、スマートなデフォルト設定、一般的なマーケティングタスクのベストプラクティス、マーケティング重視の編集ツール、役立つ学習リソースを含みます。
  2. 成長重視のアプローチ。Drupal Starshotのユーザーフレンドリーなツールで簡単に利用を開始し、サイトの成長や専門知識の獲得に合わせて高度な機能を解放できます。洗練されたコンテンツモデリング、チャンネル間でのコンテンツの効率的な再利用、他の主要なマーケティング技術との強力な統合により、野心的なマーケターは他のCMSの制限に直面することなく、必要に応じてサイトをスケールアップする柔軟性を持つことができます。
  3. 複雑なタスクを簡素化するAI支援のサイト構築ツールにより、より幅広いユーザーがDrupalにアクセスできるようになります。
  4. 拡張性、スケーラビリティ、セキュリティ、アクセシビリティ、多言語サポートなど、すでにDrupalに備わっている競争優位性を活用できます。

野心的なサイトビルダーについて

過去には、野心的なサイトビルダーという用語でDrupalのターゲット層を表していました。この用語は製品戦略資料には含まれていませんが、依然として関連性があります。
戦略資料は一般公開されているものの、主に内部ガイドとしての役割を果たすものです。同資料は計画を概説するものですが、マーケティングにおける言語表現を規定するものではありません。製品戦略の言語表現は、ペルソナ研究やインタビューに基づいて、ターゲットユーザーが使用する用語に意図的に合わせています。
私にとって、「野心的なサイトビルダー」には、(より技術的なスキルを持つ)Drupal Core の利用者から、(比較的技術的スキルを持たない)Drupal Starshot の利用者を含むすべてのDrupalユーザーが含まれます。両者とも野心的であり、Drupal Starshotは特に「野心的なマーケター」または「野心的なノーコード開発者」をターゲットにしています。

フィードバック

製品戦略は生きた資料であり、皆さんの意見を歓迎します。Drupal Starshotの課題キュー内の製品戦略フィードバックイシューで、ご意見、提案、質問をお寄せください。

参加する

Drupal Starshotには、マーケター、開発者、デザイナー、ライター、プロジェクトマネージャー、あるいはDrupalの未来に情熱を持つ方々が参加できる機会が数多くあります。Drupal Starshotへの貢献方法の詳細については、https://drupal.org/starshot をご覧ください。

謝辞

Drupal Starshotリーダーシップチーム、Drupal Starshot諮問委員会、Drupal Coreコミッターの皆様には、戦略へのご意見をいただき、感謝申し上げます。また、戦略に関するフィードバックを提供し、アプローチの改善に協力してくださったマーケターの皆様にも感謝いたします。
— Dries Buytaert

[1]日本円で約435万〜1740万円