コロナ禍で急増するウェブトラフィックへの対応
2020年に経験した異例の事態は、COVID-19対策に関する情報を提供支援する世界中のWebサイトに前例のない負荷をもたらしました。
オーストラリア政府のGovCMSのホスティングプロバイダーである
amazee.ioは、全政府機関向けのDrupalホスティングサービスを提供しています。これらのCOVID-19の対応は、GovCMSプラットフォーム上にホストされた多くのWebサイトに負荷をもたらし、各機関のWebチーム、さらにamazee.io、
Salsa Digital自体にも大きな影響を与えました。
amazee.ioとSalsa Digitalは、GovCMSと協力してLagoonプラットフォームおよび基盤となるAWSインフラストラクチャに多数の重要な機能強化を実施しています。例えば、データベースのボトルネックを緩和するために追加のインメモリキャッシングの導入や、Webインフラストラクチャのスケーリングに新しいパラメーターセットを実装し、トラフィックの大量流入に迅速に対応できる体制を整えました。また、ユーザーのパフォーマンスを最大化するため、私たちのチームはGovCMSと緊密に連携して細微に渡るキャッシングの調整や、パフォーマンスのオフロードも行いました。さらに、インフラストラクチャのパフォーマンスデータの分析に基づき、一部のチューニングパラメーターを調整し、より効果的なデフォルト値を設定することで主要インフラストラクチャメトリクスに対してより多くの緊急アラームを設置することで機能の改善に成功しています。
プラットフォームの継続的な成功に不可欠な要素として、GovCMSでホストされている主要な機関とのより緊密なパートナーシップモデルを採用したことにあります。これにより、需要への予測、要求への対応、当プラットフォームへの信頼を維持するために連携して動くことを確実にしたためです。
amazee.ioは当初からフルリモートのチームとして機能しており、このパンデミックの期間に優位性がありました。しかし、現在はオンライン連携がグローバルに広がりつつあり、共有コミュニケーションチャネルに参加できることで、ビジターやクライアントとの前例のないアクセスが可能になりました。これにより、リードタイムを最小限に抑え、適切な人々の意見を踏まえたうえでの意思決定が可能になり、急速に変化する状況について、より広範なチームに周知しやすくなっています。
2020年4月 / 5月の2か月間:
トラフィックは月間168TBまで増加し、一日あたりの最高トラフィックは8.4TB
ヒット数は月間19億6千万ヒットまで増加し、一日あたりの最高トラフィックは1億300万ヒット
単一サイトの同時ユーザーピークは157,000人に到達
1時間あたりのページビューピークは478,000
1分あたりのページビューピークは89,000
amazee.ioが管理していた主要サイトに対して99.9%のSLAを維持
GovCMSへLagoonソリューションを設計・構築した際に、私たちは障害耐性と自動スケーリングを十分に考慮しました。その経験により、GovCMS(及びその顧客)は現在のサイトはもちろん、将来の需要にも対応できるようになり、余計な容量を用意せずともトラフィックの急増に対処が可能になりました。過去の数ヶ月間で、これらのサイトを支える基盤インフラストラクチャには、主に最適なパフォーマンスを追求するための小さな調整が必要でしたが、今回の改善により従来のホスティングにおいて一般的だった、高価なハードウェアを過剰に増強するという方法からの、望ましい転換点となるでしょう。
この経験から得た教訓をデフォルト設定として実装することで、将来の高トラフィックイベントにも適切に対応できる体制を備えています。
GovCMS参考ケーススタディー:
https://www.govcms.gov.au/news-events/news/case-study-managing-website-forefront-pandemic
https://www.govcms.gov.au/news-events/news/case-study-services-australia-frontline-during-covid-19
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